ボルネオ島

ボルネオのジャングルでエコフレンドリーホテルに泊まってみた

キナバタンガン川トップ写真

スポンサーリンク

こんにちは〜。Satokoです。

 

前回、ボルネオのサバ州ビリのキナバタンガン川で野生動物をみるツアーについて紹介しました。

ボルネオゾウ、オランウータン、テングザルを見たいという人は、ぜひ参考にしてください。

 

この記事では、前回の記事の中で少しだけ紹介した『ネイチャーロッジ キナバタンガン(Nature Lodge Kinabatangan)』についてお伝えします。

 

その前に、エコフレンドリーホテルについて簡単な学習。

エコフレンドリーホテルとは環境に配慮したホテル。1994年頃から用いられるようになった用語。リサイクル、詰め替え、簡易包装などにより、固形廃棄物を極力抑え、節水を心がけ、客室に毛布を用意して過度の暖房を防ぐなどして、環境に優しいホテル運営をすることにより費用も削減できる。

引用:日本ホテルスクール公式サイト

『ネイチャーロッジ キナバタンガン』はまさに、エコフレンドリーホテル。

この記事では、『ネイチャーロッジ キナバタンガン』について、エコフレンドリーな理由、実際に宿泊した感想についてお伝えします。

自然の中で過ごすことが大好きな人たちの参考になれば幸いです。

ネイチャーロッジ キナバタンガンについて

ボルネオのサバ州ビリにある『ネイチャーロッジ キナバタンガン』。

ボルネオゾウ、オランウータン、テングザルなどボルネオ固有の動物をボートに乗って観察できるツアーを実施している宿。

名前の通り、実際はホテルではなくロッジです。

ロッジはドミトリーとコテージからなります。

家族連れにはコテージがオススメ。すごく素朴な作りです。

ロッジの外観写真

 

コテージの扉を開けると、

ロッジ内の写真

出典:Nature Lodge Kinabatangan

室内は至ってシンプルです。

これにトイレ、シャワー、洗面所、扇風機が備え付けてあります。

 

はじめにお断わりしておきましょう。

このロッジはバックパッカー対象の宿です。

 

なので、

豪華なプールや快適なエアコンがついていないと困る人。

ルームサービスを望んでいる人にはオススメしません。

 

ただし、

純粋にジャングルに滞在してみたい人、

野生動物をどうしても観たい人(特にボルネオゾウ、オランウータン、テングザル、ワニなど)

には価値ある場所。

なぜなら、

あなたがここに宿泊することによって、ボルネオの豊かな自然を理解し地元の人たちの経済に貢献できるからです。

 

どんなところがエコフレンドリーなのか?

ネイチャーロッジ キナバタンガン周辺は生物の多様性に富んでいます。

オランウータン、テングザル、テナガザルを含む10種類の霊長類がみられるのは地球上で2ヶ所しかありません。

そのうちの一つがキナバタンガン川流域なのです。

この環境を維持していくため、ロッジでは様々な取り組みを行っています。

 

ロッジで使われている水は全てキナバタンガン川から供給

キナバタンガン川

ロッジで使われている水はキナバタンガン川から供給されています。

えっ、川の水を飲んじゃうの…?

ちょっと不安になりますよね。

 

でも大丈夫です。

供給された水は第1タンクから第4タンクまで汲み出される間に、

混ざり物を沈殿→硫酸カリウムを加えて殺菌→塩素を加えて消毒

という過程を経て、ロッジに供給されています。

 

シャワーはこの水を使用しています。

匂いがするといったことはありません。

 

料理やコーヒー、紅茶に使用されている水は一度煮沸して病原体を殺してから利用されています。

実際、レストランの食事や飲み物を5回ほど頂きましたが特に問題はなし。

飲み水に関して抵抗がある人は売店でミネラルウォーターが売られていますので、そちらを利用されると安心です。

 

無駄なエネルギーを使わない取り組み

2007年にサバ州政府の取り組みにより、サバ州全体に電気が通るようになりました。

日本で生活すると電気のない暮らしなんて、考えられませんよね。

電気が通ってない場所は意外とあるんですね。

 

さてロッジでは電気が通るようになってからも、エネルギーの消費は最低限にしていこうと次のようなことに取り組んでいます。

 

  • ロッジの全ての建築物は太陽から熱を直接取り入れないように東西に向けない
  • 空気の通りを良くするため、人が多く集まる建物は開放的なデザインにする
  • ロッジ全体の電力消費を毎日計測して、前月よりも消費が多いか少ないかを記録する

 

実際、宿泊者には部屋を出る時は電気、扇風機の電源を切るよう奨励しているんですね。

宿泊者一人一人の心がけでエネルギー消費も大きく変わっていくのです。

 

食事で提供する野菜を自給自足

宿泊者の食事に提供している野菜を地元の人と協力して自給自足しています。

食事の写真

以前は50km離れたところから野菜を仕入れていたので、ガソリン代や購入に伴う仲介手数料がかかりましたが自給自足によりコストが大幅に削減されたそうです。

 

また料理中に出された野菜くずや残飯は時間をかけて堆肥になるように取り組んでいます。

宿泊者にできることは食事を残さないこと。

これが一番ですよね。

 

汚水処理も工夫

シャワーや洗面所の排水、トイレの汚水処理はどうしているのでしょうか。

シャワーの排水は、何層ものサイズの異なる砂からできたフィルターを通してろ過され、最終的に育てている野菜の水やりに使われています。

 

私たちが口にするレストランの野菜はシャワーの排水で育っているの!!

シリコンの入った髪ツヤツヤのシャンプーはもっての外なんです。

環境に優しい石鹸やシャンプーを持参すれば、汚水問題にきちんと取り組んだことになるし、土地を汚すことにならないんですよ。

 

ロッジの運営に地元の人を採用

ロッジにある売店で働く人たちは地元の人たちを採用しています。

宿泊者が滞在中に必要とするミネラルウォーター、ビール、スナック、ヒルよけ靴下などを販売。お店を運営することで、ビジネスを学習し生計もたてています。

宿泊者が売店で使ったお金は地元の人の生活費に還元されてます。

 

実際に宿泊した感想

2泊3日の滞在中、朝、夕2回ずつ野生動物を観察するリバーツアーに参加しました。

ツアーのない時間は、子供達と一緒にベッドの上でおしゃべりしたり、キナバタンガン川を眺めたり、敷地内のジャングルで遊んだり。

ロッジに特別なものはありませんが、人の気持ちを穏やかにさせてくれる環境があります。

 

滞在中、夕食後コテージに戻る途中、偶然ボルネオゾウの群れに遭遇しました。

暗闇の中、ゾウの迫力ある叫び声に家族全員が硬直状態。

ロッジは野生動物を敷地内に入れないように電気フェンスが張ってあり安全ですが、レンジャーの説明では80頭近いボルネオゾウが自分たちの10m先を歩いているとのこと。

真っ暗で姿は見えないのですが、ゾウの叫び声、獣の匂い、ジャングルの木々が動いていく様子に圧倒。

そのゾウの鳴き声は明け方まで続き、コーランの放送と入り混じり、なんとも幻想的な体験でした。

 

こんなワイルドな瞬間に出会えるのも、ロッジの人たちができるだけ環境に負荷をかけないように日々励んでいるからなのですね。

 

まとめ

外見の作りだけからは判断できないエコフレンドリーホテル『ネイチャーロッジ キナバタンガン』。

本物の自然を、ジャングルを体験したい人の参考になれば幸いです。

子連れでジャングル旅行を考えている人には、こちらの記事もお役に立ちます。

ボルネオ島のアイキャッチ画像
参考ボルネオの子連れジャングル旅行に必須の持ち物

続きを見る

以上、「ボルネオのジャングルでエコフレンドリーホテルに泊まってみた」でした。

読んで頂きありがとうございました!

 

スポンサーリンク

-ボルネオ島

© 2022 アドベンチャー家族旅行 Powered by AFFINGER5