こんにちは〜。Satokoです。
海鮮レストランが立ち並ぶ香港郊外の街、西貢(Sai Kung)。
この街にユネスコに認定された世界ジオパーク『香港ジオパーク(香港地質公園)』があります。
あまり知られていませんが、世界の旅行者に利用されているガイドブック「ロンリープラネット」の2016年度アジアで訪れたい旅行先ベスト10で『香港ジオパーク』がベスト5に選ばれました。
前回、西貢の離島、鹽田梓(Yim Tin Tsai)について紹介しましたが、今回はそのツアーの続き。
サンパンに乗って、吊鐘洲(Jin Island)、橋咀島(Kiu Tsui Chau)を訪れます。
この記事では、香港ジオパークと吊鐘洲(Jin Island)、橋咀島(Kiu Tsui Chau)の見どころを紹介。
それぞれの離島に特徴があるので、西貢のジオパークを訪れる際の参考にしてみてはいかがですか。
目次
香港ジオパークについて
『ジオパーク』という言葉を聞いたことがありますか?
ジオパークとは、Geo(大地)とPark(公園)を組み合わせた言葉で「大地の公園」を意味する言葉。
香港ジオパークは、2011年9月にユネスコの世界地質公園ネットワークに加えられ、2015年に「香港ユネスコグローバルジオパーク」と改められました。
ユネスコ世界ジオパークとは何か簡単に説明しましょう。
世界ジオパークとは、ユネスコの定める基準に基づいて認定された高品質のジオパークで、2015年11月に、第38回ユネスコ総会においてユネスコの正式プログラムとなりました。2017年5月現在、世界35カ国、127地域にユネスコ世界ジオパークがあり、そのうち8地域が日本にあります。
引用:日本ジオパークネットワーク
香港ジオパークでは、香港の大昔の火山が1億年かけてどのように現在の地形を形成してきたかを見ることができます。
香港ジオパークについて、詳しく知りたい方は『香港ユネスコ世界ジオパーク火山ディスカバリーセンター』を見学することもできます。
香港ジオパークは大きく分けて二つのエリアに分類されています。
西貢地質エリア
大昔の火山噴火でできた六角柱状節理群や風波の侵食でできた洞穴、独特の地質などが見どころです。
新界東北堆積岩地質エリア
一億数千年前の赤みがかった堆積岩を特徴とした島々が見どころです。
今回は西貢地質エリアのジオパークをサンパンに乗って巡ります。
西貢地質エリア周遊
香港の地図を見ると西貢エリアに名前も聞いたことのない島が点々。
広東語もわからないので、英語ガイド付きツアーに参加しました。
地形の専門用語は難しくてよくわからなかったけれど、ガイドさんが地形の出来上がる絵本を持ってきて説明してくれるので、大丈夫です。
簡単な説明を受けた後は、潮風を受けながら目的地の吊鐘洲(Jin Island)へ船が到着するまでのんびり過ごします。
吊鐘洲(Jin Island)の見どころ
香港の街は亜熱帯特有の暑さと湿度で、外で過ごすと肌がじっとりとした感じになります。
さらにどこからともなく中華料理特有の匂い。
地上では暑さ、湿度、匂いがミックスされ香港特有の空気を感じ、ついついエアコンの効いた室内で過ごしたくなってしまいますが、船の上はここが香港であることを忘れてしまうほど快適です。
吊鐘洲(Jin Island)へ到着する途中、島の絶壁に六角柱状の岩が現れてきます。
この六角柱状の岩は西貢地質エリアでよく見られる特徴ある岩。
度重なる噴火で大量の火山灰とケイ素を含んだ溶岩がカルデラ内でゆっくり冷えて固まり、収縮して六角柱状節理になりました。
この六角柱状節理は、滘西洲(Kau Sai Chau)、吊鐘洲(Jin Island)など100㎢に渡って見られます。
まもなく船は吊鐘洲(Jin Island)へ到着します。
吊鐘洲(Jin Island)は埠頭がないので上陸できません。
島の最南端まで行き、船の上から風波の侵食でできた洞穴をみます。小さい船ならこの洞穴の中をくぐり抜けることができるそうです。
その後、船は北へ進路を変更して橋咀島(Kiu Tsui Chau)へ向かいます。
橋咀島(Kiu Tsui Chau)の見どころ
吊鐘洲(Jin Island)から北へ向かい、橋咀島(Kiu Tsui Chau)の南端に近づくと二つの洞穴を目にします。
この二つの洞穴は、象の鼻の形に似ているところから「象鼻洞」と呼ばれているんですよ。
確かにボートの前にある二つの穴をよく観察すると象の鼻の穴を正面からみた形に似ていますね。
「象鼻洞」を船から観察した後は、橋咀島(Kiu Tsui Chau)の埠頭へ向かい上陸して砂洲を歩きます。
橋咀島(Kiu Tsui Chau)は1億4000年前の噴火によってできた砂洲です。
約2.5kmの長さの島では、パイナップルの形をした石が海岸線のあちらこちらに転がっています。
香港で人気のある「菠蘿飽」に形が似ているところから、この石はpinapple bunsとも言われています。
橋咀島(Kiu Tsui Chau)では、干潮時に橋頭の小島まで砂洲がつながってその上を歩けます。
海岸と島を結ぶ砂洲が成長して陸続きになったものがトンボロ(Tombolo)。
砂洲の水たまりにはヤドカリや魚が生息しているので、家族で生き物探しに夢中になってしまいます。
トンボロの上はパイナップルバンの石がゴロゴロとしていて、滑りやすいので歩くときは注意するといいですね。
つま先を覆う靴を履いていくと安心です。
このトンボロは満潮時になると水没します。
トンボロを渡って戻って帰れないと困るので、ここを歩くときは満潮、干潮の時間に注意してくださいね。
西貢ジオパーク(離島)のツアー情報
西貢ジオパークの離島を巡るには、ツアーに参加するのが一番効率よく回れます。
自分の興味ある離島のツアーに申し込むと良いでしょう。
ツアーの種類にもいろいろあります。
①地元のツアー会社で申し込む方法
今回紹介したツアーは地元のツアーを利用しました。
ジオパークにプラス、教会や塩田のある鹽田梓(Yim Tin Tsai)をハイキングする内容でした。
英語のガイド付き。少人数で観光したい人にオススメ。
②西貢の埠頭に行って、その場で申し込む方法
埠頭入口の横のビーチパラソルの下でジオパークを巡るツアーの受付をしています。
予約の必要なし。
当日、その場で自分が行きたい場所のツアーを店頭の写真と文字を見て決められるところが便利です。
チケット売り場は広東語が基本ですが、簡単な英語が通じる店もあります。
広東語のガイド。
③火山ディスカバリーセンターのツアーで申し込む方法
事前に予約できるので、日程がすでに確定している人に便利です。
英語のガイドあり。
まとめ
いかがでしたか。
西貢のユネスコ認定世界ジオパークに興味を持っていただけたでしょうか。
ツアーをうまく利用して西貢地質エリアの離島を巡れば、香港の大自然の魅力を日帰りで楽しめます。
香港の離島に出かけて、あなたの知らない島の魅力を是非感じてくださいね。
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